2020年度冬季大会発表者募集(※締切を延長しました)

今年度の冬季大会は、2021年1月23日(土)を予定しております。(開催形態は未定です)。

発表御希望の方は、下記の内容を明記の上、お申し込み下さい。

お申し込みは、原則として、発表題目・発表要旨のpdfをメールに添付して御送付下さい。

応募締切は、2020年11月10日23:59JSTまでにメールが到着のもの、郵送の場合は、2020年11月10日必着となります。

学会理事会にて発表者を決定し、その結果を御通知します。

1. 発表者名・所属

2. 発表の題目(仮題でも可)と発表要旨(200~400字程度)

3. 発表時間は30分とします

4. 応募先:

〒102-8554 東京都千代田区紀尾井町7-1 上智大学 文学部国文学科内

上智大学国文学会事務局

電話・FAX 03-3238-3637

e-mail: jouchikokubungakkai@yahoo.co.jp

国文学科近況(2020年8月)

コロナ禍中の国文学科について             2020年8月23日

                       国文学科長 長尾 直茂

 誰しもが、(こんな事になるとは)と悪夢に魘されるかのような、年度末から年度初めにかけての忌まわしい時期を過ごされたものと思う。以下、時系列的にコロナ感染症流行のために影響を蒙った学科行事について備忘録的に書き留めて、近況報告に代えたいと思う。

 新型肺炎の感染症が中国で流行し始めたことは2020年の正月には、すでに身近な話題となってはいたが、その時点では正しく対岸の火事のようなもので、誰もがこのような世界的な感染拡大となることなぞ想像すらしていなかったであろう。それが証拠に、1月11日(土)には予定通り国文学会が開催され、2020年3月を以て大学を退かれる予定であった、小林幸夫・西澤美仁両教授の記念講演を恙なく執り行い、学会後は会場を四ツ谷駅前の主婦会館に移して歓送会を行ったのである。コロナウィルス流行下の現在からは到底考えられないことであるが、宴席には両先生を慕って多くの卒業生も駆けつけ、それはそれは盛大で賑やかな会であった。

 2月初めには一般入試が始まり、通常通りの日程で全試験を実施した。しかし、この際にはすでに日本におけるコロナウィルスの流行が問題視され始めていたため、入試日程が予定通りこなせるか否かで、関係部署はひじょうに気を揉んだとの事、後に耳にした。確かにコロナウィルスがひたひたと忍び寄って来ていることが、日々刻刻とわかるような時期であった。国文学科には例年と変わらぬ数の受験生があり、無事に新入生60名を選抜することができた。

 2月の中旬には大学院の修士論文口頭試問や大学院入試も予定通り行うことができたが、この頃には相当に雲行きがおかしくなっていた。横浜の大黒埠頭に停泊したままのダイヤモンド・プリンセス号内のパンデミックが連日のように報道されて、人々の不安は日増しに高まって来ていた。

 2月下旬に大きな転機を迎えた。これ以降は全ての行事が中止となった。大学院修了生の壮行会や学科会議等の人の集まる会合は取り止めざるを得ず、学内の課外活動も全面的に中止となった。学生のいない大学は、風ばかりが吹いて閑散として寂しかった。この後、3月24日(火)に挙行される予定であった卒業式すら取り止めになった。それでも24日には袴や背広の礼服を身にまとった卒業生がキャンパスに集まり、互いに卒業を喜び合う姿がここかしこに見受けられた。謝恩会の開催も大学から中止するよう通達があり、われわれ教員は卒業生と別れを惜しむ機会もなく年度を終えることとなった。

 4月からの新年度については、思い返したくもないほどの状況であった。入学式も取り止め、オリエンテーション・キャンプもフレッシュマン・ウイークも当然のごとく無し。非常事態宣言が発令されてからは、加速度的に諸般の行事の中止が決定され、大学構内にすら自由に入ることができないような状況となった。講義の実施もオンラインとなり、対面で行う講義は全て禁止された。新入生60名と顔を合わせることもなく、新年度が始まったのである。

 こうした最中に学科には、新任教員として山本章博准教授が着任された。山本准教授は本学及び大学院に学ばれた方であるので、学会員の多くはご存知のことと思うが、中世文学を専門とされ、3月を以て退休された西澤教授の講義を引き継ぐ形での着任となる。山本准教授が学科のスタッフに加わり、小林・西澤両教授が退かれたことで、学科所属の教員は8名となった。依然として近世文学を担当する教員を欠いている状況ではあるが、学科が若返りを図りつつ着々と優秀なスタッフを迎えて活性化の傾向にあることは、何よりの慶事であると思う。

 5月25日(月)よりオンラインでの講義を開始して以降、6月に開催予定であった、高校生向けのオープンキャンパス、保護者を大学に招いての地域懇談会も三密を避けるために中止。7月11日(土)に開催予定であった国文学会も遺憾ながら中止とした。かくして前代未聞の春学期は終了した。そして、今なお全国的にコロナウィルス感染者がじりじりと増加する傾向にあることをうけて、大学では秋学期の講義も基本的にオンラインでの講義とすることに決定した。1年間にわたって対面での講義を行わないという、前代未聞の事態となることがすでに決まっているのである。

 秋学期には入学試験という、大学にとってきわめて大切な行事がある。こればかりは中止するわけにはゆかず、何としてでも実施せねばならないのであるが、前代未聞のことが起こらぬことを祈るばかりである。

 次回の近況報告では、学科の明るい展望を学会員の皆さまに報告したいと切実に思う。

国文学会と大学院の近況(2020年8月)

国文学会と大学院の近況                 2020年8月21日

               国文学会会長・国文学専攻主任 瀬間正之

 新型コロナウィルス禍で、卒業式・入学式もなく、春学期は試行錯誤のオンライン授業となりました。未だに新入生とは対面しておりません。卒業生とは、卒業証書配布の日に、それぞれの研究室単位で、数分立ち話を交わしたのみです。もちろん、学部の謝恩会も、大学院の壮行会も中止でした。

 大学院は、前期課程に四名、後期課程に三名の新入生を迎えました。昨年は前期課程0名、後期課程1名のみでしたので、活性化が期待できますが、授業はすべてオンラインで、新歓コンパも、毎月の例会も中止です。唯一、Zoomで自己紹介を兼ねた研究の現況の発表会を行ったのみです。

 今のところ、学生はもちろん、教員も原則として自宅待機です。学生はかろうじてあらかじめ手続きをすれば、図書館に短時間入室し、図書を借りられるようにはなりました。大学院生も手続きをすれば、国文学研究室の利用ができるようになってはいます。教員の入校も正門で教職員証の提示が必要です。学科事務室も現在は原則水曜日のみの開室です。秋学期もオンライン授業となることが決定しました。

 本学会も三密を避け、夏季大会は中止せざるを得なくなりました。帰省自粛とGOTOキャンペーンの共存が象徴するように、政権は相変わらず、密会・密談・密約の三密を繰り返しているようです。このままでは、冬季大会の開催も危ぶまれます。この秋から多くの学会がZoom開催の方向で大会を計画しています。冬季大会もオンライン開催となるかも知れません。

 さて、明るい話題を一つ。昨夏は、国際シンポジウム「第二回 日語日文学研究の現在」を釜山大学で開催しました。第一回の二〇一四年は、釜山大学日語日文学科と上智大学国文学専攻主催、釜山大学日本研究所共催という形でしたが、昨年は共催に上智大学国文学会も加わりました。大学院を修了したばかりの若手研究者も発表に加えるための措置でした。八月二六日出発、二七日に両校の院生・若手研究者の発表と懇親会、二八日は『高麗大蔵経』の版木を残す世界遺産海印寺・慶北大学博物館などを見学、二九日帰国という慌ただしい日程でしたが、有意義な交流となりました。写真はシンポジウム会場と海印寺で撮ったものです。

シンポジウム会場にて
海印寺にて

 冬季大会でお会いできればと思いますが、どうなることでしょうか。

国文学論集54 投稿募集

上智大学国文学会「国文学論集」54は、2021年1月に刊行を予定しており、皆様の御投稿をお待ちします。

1. 御投稿は、原則として、pdfをメールに添付して、次へお送り下さい。

jouchikokubungakkai@yahoo.co.jp

2020年9月12日(土)23:59 迄に到着したものを、有効な投稿とします。
尚、メールへの添付が困難である場合は、十分に余裕を見て、事前に御相談下さい。

2. 紙の形で投稿される場合は、次へお送り下さい。

〒102-8554 東京都千代田区紀尾井町7-1
上智大学文学部国文学科内 上智大学国文学会事務局

2020年9月12日(土)の消印までを、有効な投稿とします。

3. これ以外については、国文学会ホームページの「国文学論集 投稿規程」
を御覧下さい。